今年の米の食味ランキングでは、全国から144銘柄が審査され、43銘柄が最高評価の「特A」を受けました。これは昨年から3銘柄の増加で、5年ぶりの増加となります。
特に注目されるのは、約60%の「特A」評価を受けた銘柄が高温に強い品種であることでした。
これらの品種には「にこまる」「きぬむすめ」などが含まれていて、温暖化の影響を受けにくいとされています。
一方で、27の銘柄がランキングを下げ、そのうち14銘柄は記録的な猛暑による生育不良に見舞われた北陸地方や東北地方の銘柄でした。
新潟県の「コシヒカリ」は、上越が「特A」から「A」にランクダウンし、「魚沼」のみが「特A」を維持。これは、1994年以来30年ぶりのことで、異常気象の影響が大きい事が明らかになっています。
しかし、関東以西では大きな影響がなく、「A」から「特A」にランクアップした12銘柄のうち8銘柄が長野、滋賀、兵庫、島根、佐賀、大分、鹿児島といった地域から選ばれました。また、高温耐性品種は特Aのうち25銘柄を占め、特に「いちほまれ」「おいでまい」「きぬむすめ」「元気つくし」「にこまる」など14品種が含まれています。
さて、今年特Aに選ばれたお米を見ていきましょう。
色々食べ比べてみたいですね。
祝!!初特A、今年注目のお米
おめでとうごさいます!!
今年特A初選出の銘柄は、3銘柄。
青森・はれわたり、秋田・サキホコレ、静岡・きぬむすめでした。
青森・はれわたり
はれわたりは、青森県の豊かな自然に育まれた、毎日食べても飽きのこない魅力的なお米。このお米は、青森の広大な空のように、清らかで飽きさせない味わいを持ち合わせています。
水分を豊富に含むことができる特性を持ち、その結果、炊き上がりは粒立ちが良く、白く輝くうるおいを放ちます。粘り気と甘みが絶妙に混ざり合い、青森県産米の新しい風味を生み出しています。
そのおいしさの秘密は、「コシヒカリ」と「ひとめぼれ」の優れた遺伝子を受け継ぎ、粒に水分をたっぷりと閉じ込めることができるからです。これにより、青森米としては新しい、なめらかで喉越しの良い食感が生まれました。はれわたりの特別な食感は、お米に含まれるタンパク質やアミロースのバランスが生み出す結果です。これらの成分が適切に組み合わさることで、そのなめらかな口当たりが実現しています。
はれわたりは、森、水、そして空の美しさが調和する青森で育ちます。世界遺産である白神山地、八甲田連峰、岩木山などの豊かな自然環境の中で、雪解け水が栄養を田んぼに運び、澄んだ空気が育成環境を整えます。このようにして、はれわたりの一粒一粒には、青森の自然が凝縮され、それがこのお米の豊かな味わいとなって表れます。
秋田・サキホコレ
秋田県から新たなお米の品種が誕生しました。
この新品種は、日本人の食卓に新しい風を吹き込むことが期待されています。「コシヒカリを超える食味」という野心的なコンセプトのもと、食味に特化して開発されたこのお米は、秋田米の中でも最上位に位置づけられる品種です。その食味の良さは、秋田の豊かな大地が育んだ一粒一粒のお米に凝縮されています。
このお米は、見た目の白さとツヤ、粒感のあるふっくらとした食感、上品な香り、そしてかむほどに広がる深い甘みにおいて、バランスの取れた美味しさを実現しています。
日本で最も食されている「コシヒカリ」と、バランスが良く優れた食味で全国の食卓に欠かせない「あきたこまち」の2大品種を超えることを目指して開発されました。30年以上にわたって県民に愛され、全国で高い評価を得ている「あきたこまち」の食味を超えることは、秋田県で認められるための重要な条件でした。
このお米は、秋田の豊かな自然と農業試験場の緻密な研究開発の成果が生んだ、日本人の心に響くおいしさを追求した特別な逸品です。秋田県が誇るこの新しいお米をぜひ一度。
静岡・きぬむすめ
「きぬむすめ」とは、1991年に九州農業試験場で誕生した品種です。
このお米は、優れた「キヌヒカリ」と「祭り晴」の交配によって生まれ、2005年にその独特の品質を称えて「きぬむすめ」と名付けられました。
温暖な地域、特に関東から四国にかけて、そして中国地方の7府県で推奨される早生品種として開発され現在では静岡をはじめとする幅広い地域で作られています。
「きぬむすめ」の特徴は、その食味にあります。コシヒカリに比べると淡泊であっさりとした飽きのこない味ですが、粘り気があり、産地によっては「キヌヒカリ」を超える美味しさを示すことも。米粒は中粒で、炊きあがりは非常に白く、光沢があります。粘りが強く、やや柔らかめの食感が特徴で、淡白でさっぱりとした味わいは、飽きることなくいつでも楽しめます。
安定の5年以上連続特Aのお米 8銘柄
北海道・ななつぼし 14年連続特A!!
「ななつぼし」はバランスに優れた味わいと、冷めても変わらぬおいしさで知られています。北海道内で最も普及している米の一つで、その人気は北海道外にも広がっています。ななつぼしは、ほどよい甘みと粘りが特徴で、これらのバランスが絶妙に調和しているため、あっさりとした食感を楽しむことができます。
冷めてもおいしいという特性から、ななつぼしはお弁当やお寿司などの和食にも最適です。
また、食味ランキングで最高評価の「特A」を14年連続で獲得していることも、ななつぼしの品質の高さを物語っています。
この米の食感はしっかりしており、一粒一粒をしっかり感じることができるのも魅力の一つです。粘りと甘みは平均値ですが、そのあっさりとした味わいは硬めの米を好む人々から特に好まれています。強い粘りや柔らかい米が苦手な方にも、ななつぼしは好評です。
北海道・ゆめぴりか
岩手・銀河のしずく
新潟(魚沼)・コシヒカリ
静岡・にこまる
岡山・きぬむすめ
高知・にこまる
佐賀・さがびより
全国の特Aランクのお米たち
地域 | 品種 | 地域 | 品種 | 地域 | 品種 |
---|---|---|---|---|---|
北海道 | 5連 ななつぼし | 静岡 | 初 きぬむすめ | 愛媛 | にこまる |
北海道 | 5連 ゆめぴりか | 静岡 | 5連 にこまる | 高知 | 5連 にこまる |
青森 | 初 はれわたり | 愛知 | ミネアサヒ | 福岡 | 元気つくし |
岩手 | 5連 銀河のしずく | 三重 | コシヒカリ | 佐賀 | 5連 さがびより |
秋田 | あきたこまち | 滋賀 | みずかがみ | 佐賀 | 夢しずく |
秋田 | 初 サキホコレ | 兵庫 | コシヒカリ | 長崎 | にこまる |
山形 | つや姫 | 兵庫 | きぬむすめ | 熊本 | 森のくまさん |
山形 | 雪若丸 | 鳥取 | きぬむすめ | 大分 | ヒノヒカリ |
栃木 | コシヒカリ | 島根 | きぬむすめ | 大分 | ひとめぼれ |
埼玉 | 彩のきずな | 島根 | つや姫 | 大分 | つや姫 |
新潟(魚沼) | 5連 コシヒカリ | 岡山 | 5連 きぬむすめ | 鹿児島 | あきほなみ |
福井 | いちほまれ | 岡山 | にこまる | ||
長野 | コシヒカリ | 広島 | 恋の予感 | ||
岐阜 | コシヒカリ | 愛媛 | ヒノヒカリ |
コメント